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このコラムは、埼玉・千葉・東京を施工エリアとするポラスグループのリフォーム専門サイトによるものです。リフォームをお考えの方は、ぜひご検討ください。

Vol.12
冬のあったかリフォームで、からだも住まいもほっこりと

古い木造住宅には断熱材が入っていない?

 長年住み慣れた我が家でも、耐え難いのが冬の底冷え。今でこそ耳なれた住まいの「断熱」ですが、旧省エネ基準が1980年制定であることからも、築30年以上経過した一般的な木造住宅には、ほとんどの場合断熱材が入っていないと考えられます。その後、省エネ基準は改正を重ねていますが、法的な拘束力がなく普及に時間がかかることから、平成のはじめ頃までに竣工した家には、断熱材が入っていないケースが多いのが実情です(※1)。

 いくら冷暖房をフル稼働しても家が暖まらない、あるいは冷えないのなら、断熱材が入っていない証拠。家を毛布で包むように断熱リフォームできれば、冷暖房の効きもよくなり光熱費の削減にもつながります。

 しかし、断熱リフォームは仕上げや間取りの改修と異なり、施工後は目に触れなくなるため、「どんなことをするの?」「本当に効果があるの?」と思う人は多いかもしれません。そこで今回は、断熱リフォームの具体例をチェック。この冬は住宅エコポイント制度の復活が決まったこともあり、ポイント対象となる断熱リフォームの予備知識を得ておいて損はないでしょう。

※1 独立行政法人建築研究所『断熱材の出荷量と新設着工住宅戸数の推移』より


断熱リフォームってどんなことをするの?

 断熱材が入っていない、または劣化している屋根(小屋裏)、壁、床下のなどに断熱材を施します。たとえば屋根の場合、小屋裏に断熱材を施工することで、夏場、太陽光を受けた屋根からの輻射熱を軽減する効果が得られます。

 壁の断熱工法は大きく分けて2つ。断熱材を壁内側の柱など、構造材の間に充填する「充填断熱(内断熱)」と、外側に張る「外張り断熱(外断熱)」です。これら工法による断熱性能に大きな差はありません。むしろ、影響するのはその施工精度。断熱材を隙間なく施し、壁の中の結露を防ぐ防湿処理をきちんと行える、実績のある施工業者を選ぶことが肝心です。

 また、冬場の移動をおっくうにするのが、室内から廊下に出たときに感じる床からの冷気。これは、床下の冷たい空気が床に伝わり、または隙間から室内に入り込むことで生じるもの。床下にも断熱材をしっかりと敷き込むことで、冷気をシャットアウトします。

 断熱材の種類には繊維系と発泡プラスチック系などがあります。リフォームでは、外壁に手を入れる必要のない内断熱工法を採用し、構造材の間を隙間なく埋める現場発泡の断熱材を採用する例が見られます。


熱の出入りがいちばん大きいのは窓です

 実は、冬の暖房時に室内から逃げる熱の約5割、夏の冷房時に室外から侵入する熱の約7割が、窓などの開口部を介しています(※2)。建物を構成する躯体の断熱はもちろんですが、窓の断熱も同じように重要であることがわかります。

 複層ガラスや遮熱、断熱効果の高いLow-Eガラスの採用のほか、リフォームではインナーサッシが有効。既存窓に内窓を新設するため、施工が比較的簡単で短時間に行えるメリットがあります。


お風呂こそあったかリフォームを

 冬の寒さがからだにこたえる場所といえばお風呂です。築年数を経た家の場合、大工仕事でつくられた在来工法のお風呂には、居室と同様に断熱材が施されていないことがほとんど。暖かい部屋から寒い水まわりへ移動したときに起こるヒートショックで、急激に血圧が変化し心不全などを起こす恐れがあります。

 暖かいお風呂にリフォームしたいなら、ユニットバスを採用するのが効果的。工場で生産される最新のユニットバスは、床、壁、天井、浴槽にいたるまで断熱処理が施されています。既存の浴室と入れ替えて、出入り口や窓の調整をすれば済むため、工期も短く施工も簡単。浴室暖房乾燥機の導入や、できれば隣り合う脱衣室のリフォームも同時に行えると、使い勝手が格段によくなります。


断熱リフォームで内装も一新

 内断熱工法や断熱窓を採用する場合は、室内の壁に手を加えることになるため、仕上げを一新する良い機会に。防汚性の高い機能性壁紙や調湿作用のある左官壁など、目的や好みに応じた仕上げ材を選び、居心地のよい室内環境を整えましょう。

 リフォームで得られる住まいの快適性は、断熱による室内環境の向上だけでは得られません。目に見えない住宅性能と、毎日目に触れるインテリアの質を高めてこそ満足度が増すというもの。もし、それぞれに劣化や不満があるのなら、同時期にリフォームしたほうが工期も短く済み、結果的にコストが抑えられて合理的です。

 住宅エコポイント制度が再開されるこの冬は、断熱リフォームをきっかけに、傷みが気になりはじめたわが家を、一年中心地よい住まいへ生まれ変わらせるチャンスかもしれません。

(コラム執筆)住宅&インテリアマガジン『LiVES』ライター 畑野暁子


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