知っておくと役に立つ最近のリフォーム事情をよく知る連載コラム

Vol.31
災害に備える住まいのリフォームとは

自然災害は突然やってくる。その時、あなたの家は大丈夫?

 地球温暖化や気候変動が危惧される近年は異常気象が多発しています。日本各地でも、ゲリラ豪雨や超大型台風、竜巻、記録的な降雪などが度々発生するようになり、これまで自然災害に遭ったことのない地域でも安心できない状況です。

 今年の夏から秋にかけても大型台風が相次いで発生し、各地に爪痕を残しました。まだ記憶に新しい2014年の記録的大雪の際には、首都圏でも物置や駐車場の屋根が押しつぶされるなどの被害が報告されています。また、近くに大きな河川がなくても、短時間の記録的な豪雨によって下水道が溢れる都市型の浸水被害も見られます。

 地震と同様に、他の自然災害も突然やってきます。しかし、台風や暴風雨に対しては、近年の気象情報と被害状況を参考にある程度備えることはできます。傷んだ屋根や外壁などの修繕もそのひとつ。台風や大雪のない比較的穏やかな季節こそリフォームの好機です。我が家の傷みが気になりだしたら、まずは住まいのチェックから始めてみましょう。


外壁や屋根など、住まいの外まわりをチェック

 自然災害で建物の破損を増幅させる劣化箇所を見ていきましょう。わかりやすいのは外壁のひび割れや浮きの症状。壁の劣化箇所から浸水する恐れがあり、浮いている板壁はすでに雨水を吸って膨れている可能性があります。一方で、屋根の劣化はわかりにくく、雨漏りしてからはじめて傷みに気が付くことがあります。そのため、築年数が10年程度経過していたら、不具合がなくても一度点検したほうがいいでしょう。また、軒天の板も経年劣化で一部がめくれてしまうことがありますが、放っておくと暴風雨の際には板がさらにめくれ上がり、横殴りの雨が軒裏に入り込む危険があります。

 傷んだ箇所からの浸水が原因で建物の柱や梁などの構造材が腐り、修繕に多大なコストがかかる事態に陥ることも。「まだ大丈夫」と考えるより、「そろそろ我が家も」と対策を講じる方が、結果的に得策であることが多いのです。

 また、サッシの隙間や雨戸のガタつきは暴風雨の際にうるさいだけでなく、雨の吹き込みや雨戸の落下などにつながります。傷んだベランダの床や手すりも手入れをしなければ大雪の際などに壊れるおそれがあります。

 こうした外まわりの傷みについては、普段の生活では大した不具合を感じなくても、ひとたび災害に見舞われて傷みが拡大すれば建物の損壊につながり、近隣住宅や人に傷を負わせてしまうかもしれません。ちょっとした不具合でも先送りにせず、平時にこそ修繕しておきたいものです。

 もちろん、自分で修繕できる範囲であればいいのですが、木部の傷みが激しかったり外壁にひびを見つけたりしたら、壁内部に雨水が侵入しているかもしれないので、リフォーム会社にチェックしてもらったほうが確実です。


目に見えにくい耐震性能はプロが確認

 外壁の亀裂や基礎のひびなどを、単なる老朽化と判断して修繕を先送りするのは危険です。経年劣化だけでなく地盤の傾きや建物の歪みが原因しているケースもゼロではないため、やはりプロの耐震診断を受けたほうがいいでしょう。耐震診断サービスを行っている自治体もあるので事前にチェックを。

 もちろんリフォーム会社でも耐震診断を行っています。ポラスでは自分で確認できる耐震チェックリストをウェブサイトで公開中。自宅の状況に不安があればプロによる耐震診断に進みます。最初に受ける簡易診断は自治体のものと同じ内容で、図面とチェック項目を見ながら建築士が耐震性能を判断します。さらに必要があれば、実際に建築士が自宅を訪れて調査する精密診断を実施。その後の耐震補強計画と工事も一貫して行います。


自治体の補助金や火災保険などの確認も

 耐震リフォームについては、先にも触れた耐震診断や耐震改修費用を上限付きで補助する自治体があります。利用するには着工前の申請が必須なので事前のチェックをお忘れなく。また、申請の受付は年度ごとに更新され、予算額に達すると受付終了となるため、お住まいの自治体の状況はこまめに確認したほうがよさそうです。

 そして、もし自然災害に遭ってしまったら、加入している火災保険の確認を。保障内容によっては、台風や突然の大雪、豪雨などで住まいが損害を受けた場合に保険金が支払われます。

 自治体などの補助金制度や火災保険は、内容の把握や手続きが難しく感じられるかもしれません。そんなときは、リフォーム会社に相談してみては。リフォーム実績はもちろん、事務手続きにも明るい会社であれば安心して任せられます。ちなみに、耐震リフォームなどの補助金申請に関しては、自治体指定の要件を満たす登録リフォーム会社の請負工事に限る場合もあります。自治体の窓口でも登録リフォーム会社を紹介してもらえるので、依頼先が見つからなければ利用してみては。

(コラム執筆)住宅&インテリアマガジン『LiVES』ライター 畑野暁子


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