ポラス施工物件の修理・補修工事のご相談 ポラス施工物件の修理・補修工事のご相談
知っておくと役に立つ最近のリフォーム事情をよく知る連載コラム

このコラムは、埼玉・千葉・東京を施工エリアとするポラスグループのリフォーム専門サイトによるものです。リフォームをお考えの方は、ぜひご検討ください。

Vol.95
「住宅省エネ2023キャンペーン」
有利な補助金のお得な活用法

3種類の補助金が併用できます

※こどもエコすまい支援事業は、予算が上限に達した為、受付が終了しました。

 国土交通省・経済産業省・環境省の3省連携による新築・リフォームへの補助事業「住宅省エネ2023キャンペーン」が2023年度に施行されます。政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指しており、その一環としての施策です。さらに世界情勢の変化によるエネルギー価格の高騰が続く現状に対応するという側面もあります。その柱は以下の3点です。

①先進的窓リノベ事業(経済産業省・環境省)
予算1000億円。高断熱窓の設置に対して、一戸あたり最大200万円を補助。

②給湯省エネ事業(経済産業省)
予算300億円。エネファームなど高効率給湯器の設置に対して5 ~15 万円を補助。

③こどもエコすまい支援事業(国土交通省)
予算1500億円。リフォームの省エネ改修に一戸当たり30万円(若者世帯・子育て世帯は最大45万円)を補助。

 この補助制度では、申請の窓口がひとつになり、条件を満たせば3つの補助金を同時に利用することができるようになりました。

 先進的窓リノベ事業等だけでも最大200万円が補助され、活用できればリフォーム工事価格によっては上限50%還元されるほど予算や補助金額の規模が大きく、住宅市場の注目を集めています。

 今回の補助制度の特長は、断熱性能や省エネ性能を高くするほど補助金が多くなるということ。わが家の性能を高めることができれば、光熱費などもコストダウンできます。補助金でお得にリフォームできるチャンスです。


断熱性能の高い窓を選ぶほどお得になります

 今回の補助金制度でもっとも注目すべきなのは、一戸のリフォームにつき最大200万円と補助金額の大きい「先進的窓リノベ事業」です。お得に利用するためのポイントのひとつ目としてご紹介したいのが「断熱性能の高い窓を選ぶほどお得」という点です。

 今回の窓の補助金制度では、窓製品の性能や工法によって補助金額が3段階に分かれています。いちばん断熱性能の高い「SS(Uw1.1以下)」から「S(Uw1.5以下)」、「A(Uw1.9以下)」とあり、断熱性能が高くなるほど補助金額が大きくなります。
※「Uw」…窓の断熱性能の指標を表す記号で、0に近くなるほど高性能になる。

 昨年度に実施された「こどもみらい住宅支援事業」の場合("大"のサイズの内窓設置で1か所につき2.1万円補助)と比べると、内窓設置の場合、今回はAレベルの窓なら約3倍の6.9万円、Sレベルの窓なら約4倍の8.4万円の補助金に。

 窓のリフォームの場合、既存の古い窓の室内側に新しい窓を設置する前述の「内窓」のほか、枠だけを残して外から新しい窓を覆うように設置する「カバー工法」や、外壁を一部取り壊して窓全体を撤去して新しい窓に付け替える「外窓交換」という方法があります。

 昨年度の「こどもみらい住宅支援事業」では、工法の違いは関係なく一律の補助金額となっていました。今回の先進的窓リノベ事業では、「カバー工法」もしくは「外窓交換」を選ぶと、Aレベルで約5倍の10.2万円、SSレベルになると約9倍もの18.2万円の補助金が補助されることとなります。断熱性能の高い窓を実現できる工法ほど、補助金額が高くなるのです。

 断熱性能が高い窓製品ほど、また「内窓」よりも「カバー工法」もしくは「外窓交換」のほうが工事費は高額になりますが、これだけの補助金の差があれば、工事代金の一部を補填することができます。

 「先進的窓リノベ事業」のメリットはもうひとつあります。上限200万円(工事費の最大5割まで)という点です。性能の高い「SS」グレードの樹脂窓の「大」サイズで「外窓交換」を選択すると、補助金額が18.3万円と大きくなりますが、それでも条件次第では10か所前後の窓を工事できる計算になります。これなら、家全体の窓交換に補助金を活用することも可能になります。


水回りのリフォームと窓リフォームの「合わせ技」もお勧めです

 また、今回の制度では、3省連携で「先進的窓リノベ事業」、「給湯省エネ事業」、「こどもエコすまい支援事業」という3つの補助金を併用できるというメリットもあります。申請する窓口はひとつですから、たとえば、浴室と給湯機を新しくしたい、という場合に「ついで」に窓のリフォームを組み合わせるのも容易です。浴室交換には「こどもエコすまい支援事業」、給湯機には「給湯省エネ事業」、窓には「先進的窓リノベ事業」と、補助金をトリプル活用することができます。

 特に窓リフォームは、先にご説明したように補助金額が大きいので、水回りも含めた全体のリフォーム工事費のお施主様の負担金額も軽減します。数年後に補助金のない状態で窓リフォームするよりも、いま有利な条件で「ついで」に改善してしまえればお得ですよね。


補助金の活用にはメーカーのシミュレーションを参考に

 補助金の活用にあたって気になるのは、わが家のリフォームプランに対して、どのくらいの補助金が見込めるのか、ということ。その参考になるのが、窓や水回りなどの設備機器メーカーで用意しているシミュレーションです。主要なメーカーのウェブサイトからアクセスすることができます。

◎YKKAP窓・ドアリフォーム省エネ補助金ナビ
https://www.ykkap.co.jp/consumer_business/satellite/law/subsidy2023/simulation/

◎LIXIL | 内窓設置省エネ・補助金シミュレーション
https://madohojosim.lixil.co.jp/

 どのくらいの性能の製品を使えば、どのくらいの補助金が支給されるのか、具体的な製品例とともに算出、提示されます。

 ただし、実際に補助金を利用する場合、国の登録事業者となっているリフォーム事業者に依頼し、制度の利用条件を満たすように計画していかなければなりません。

 申請のタイミングも重要です。予算が定められている事業ですので、上限に達してしまえば、早めに打ち切られてしまうケースもありえます。業界の内外で注目されている補助金制度ですので、早めに検討を始めることをお勧めします。

 「住宅省エネ2023キャンペーン」は、2023年3月末から開始の予定。ポラスも国の登録事業者です。補助金を利用してお得にリフォームすることを検討される際には、ぜひご相談ください。


【著者プロフィール】
渡辺圭彦 / 住宅ジャーナリスト
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、2004年よりフリーに。全国の住宅、工務店、建築家を取材して回るエディター&ライターとして活動中。著書に「住まいの進路相談室」(扶桑社)など。


様々なイベントをご用意しています。

イベント一覧を見る

さらに詳しい資料をお届けします。

資料請求

来店・訪問・オンラインでの相談も可能です。

相談・見積り