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知っておくと役に立つ最近のリフォーム事情をよく知る連載コラム

このコラムは、埼玉・千葉・東京を施工エリアとするポラスグループのリフォーム専門サイトによるものです。リフォームをお考えの方は、ぜひご検討ください。

Vol.105
築10年前後から考える
外壁のメンテナンス費用や時期の目安

早めのお手入れでわが家の外観を美しく保ちましょう

住宅の中でも特に負担が大きい部位のひとつが、外壁です。雨風、日射にさらされ、砂ぼこりを受け止め、北側ではコケやカビに浸食されることも。日々、ダメージを蓄積しているだけに、適切なメンテナンスが求められます。

そのまま放置していると、ひび割れなど表面が破損し、雨水が侵入しやすい状態に。傷んだ箇所は補修し、必要であれば外壁の張り替えや塗り替えを適宜実施することで、家自体の耐久性も維持でき、長くお住まいいただけます。

一般的に外壁の点検・補修は「築10年~15年が目安」と言われますが、環境等によってもっと早くメンテナンスが必要になるケースもあります。気になったときには、早めに信頼できるプロに相談することをお勧めします。劣化が進行する前にお手入れできれば、外壁材の寿命もさらに長くなります。


外壁材の素材に合わせて適切なタイミングで点検・補修を

外壁によく使用される素材は以下の7種類に大別されます。それぞれ耐用年数が異なるので、素材の特性に合わせて、適切なタイミングで点検・補修を行いましょう。


◎窯業系サイディング
セメントと木材繊維などを主原料とした外壁材。初期費用が比較的リーズナブルで、デザインのバリエーションも豊富。耐火性、施工性にも優れます。耐用年数は10~15年。

◎金属系サイディング
アルミニウム・亜鉛・シリコンなどを組み合わせたガルバリウム鋼板が代表格。軽量であるため、地震の際にも建物に負担がかかりません。耐用年数は10~15年。

◎木質系サイディング
無垢材を使用したもの、木の破片や繊維を接着して板状にしたものなどがあります。木の持つ温もりや独特の風合いが魅力です。耐用年数は7年〜10年。

◎樹脂系サイディング
樹脂を素材とするため、水を吸収せず、凍害やサビの心配がありません。輸入住宅にマッチするサイディングです。耐用年数は10年〜20年

◎モルタル
砂やセメントを練り合わせた素材。職人がコテやローラーで仕上げていくので、手仕事ならではのナチュラルな風合いが魅力。耐用年数は8~10年。

◎タイル
粘土や無機質の素材を焼き固めたもの。耐久性・耐候性に優れ、重厚な仕上がりが期待できます。耐用年数は20~30年。


ただし、先述したように建物における施工状況や使用環境、メンテナンスの有無などによっても、耐用年数は大きく変わります。外壁に異変を感じたら、早めに点検してもらうことが大切です。


自分でも見つけられる外壁の異変・兆候

外壁の劣化の兆候は、一般の方でもある程度は見てとることができます。以下のような現象、異変が見てとれるようになったら、点検・補修の時期かもしれません。早めに対処できれば、お手入れも最小限に抑えることができます。


◎シーリングの劣化
外壁材の接合部などは「シーリング」という樹脂素材が充てんされます。これが劣化してひび割れたりしてきたら、お手入れのタイミングです。劣化が進行すると、雨水の侵入(雨漏り)の恐れもあります。

◎外壁の色褪せ
新築時よりも外壁の色が褪せてきている場合、塗装の塗り替えを検討したほうがよいでしょう。特に紫外線が強く当たる南側と西側は色褪せが起きやすいので、ご注意を。

◎コケや藻の発生
外壁材の表面の塗膜が切れると防水性が低下します。特に日当たりの悪い北側は湿潤状態になりやすく、コケや藻が発生しやすくなります。雨水が浸透しやすくなっている証拠です。

◎表面に白い粉が発生
外壁を手で触ったときに白い粉がつく状態を「チョーキング現象」といいます。塗膜が劣化していることを示すサインです。

◎ひび割れの発生
ひび割れのことを建築用語で「クラック」ともいいます。モルタル仕上げの場合、乾燥・固化に伴う伸縮で微細なクラックが発生するものですが、0.3mm幅以上のクラックが生じた場合は、補修が必要です。


更に、外壁と同時期に気にしなくてならない箇所として、ベランダ・バルコニーの防水加工の劣化があります。外壁同様、劣化し、ひび割れすると、そこから雨水が侵入し、バルコニー下の1階の部屋が雨漏りしてしまうというケースも珍しくありません。

ひとつでも当てはまる現象が見つかるようでしたら、点検が必要です。プロの目でしっかり外壁・バルコニーの状態をチェックしてもらいましょう。


外壁リフォームの主な工法と費用の目安

外壁のメンテナンスには、素材の種類、傷みの度合いなどによって、複数の選択肢があります。信頼できる業者にそれぞれの工法のメリット等についてよく相談して決めるとよいでしょう。


⇒各種サイディングの場合
◎シーリングのみの補修
サイディング本体はまだ傷んでいなくても、シーリングが劣化してしまうと雨水の浸入経路になってしまいます。あらためてシーリングを施工し直すことになります。費用の目安は1軒あたり10~30万円程度。

◎表面塗装の塗り替え
サイディングの表面の塗装が劣化しているようであれば、塗り替えを行います。塗料には多くの種類があり、耐久性の高いものを選ぶと次のメンテナンスまでの期間を長く伸ばすことができます。費用の目安は1軒あたり80~150万円程度。

◎重ね張り
サイディング本体の傷みが激しいようなら新しく張り替えることになります。下地が劣化していなければ、現状の外壁材の上に新しいサイディングを張る「重ね張り」という工法も可能です。費用の目安は1軒あたり150~200万円程度。

◎張り替え
下地も含めて劣化が進行している場合には、古い外壁材を撤去して、あらためて新しいサイディングを張り直すことになります。ついでに断熱施工なども実施すると効率的です。費用の目安は1軒あたり200万円前後。

⇒モルタルの場合
モルタル仕上げの表面に発生しているクラックにシーリングなどの充てん材を入れて埋め、その上からモルタルを塗り直します。

⇒タイルの場合
タイル自体は耐久性が高い素材ですが、タイルを建物に固着するための接着剤や、タイルの間の目地などが先に劣化します。タイルが落下すると危険ですので、定期的に状態をチェックしてもらい、必要があれば接着材や目地などを補修してもらいます。タイルの破損が著しいようであれば、新たにタイルを貼り直します。


訪問業者ではなく、確かなリフォームのプロに相談を

外壁リフォームについては訪問業者によるトラブルが社会的な問題になっています。これまでご説明してきたように、状況の把握から処置の選定まで、適切な判断をするには確かな専門知識と経験が必要です。

外壁の場合、足場をかけて高い位置もチェック・メンテナンスする必要があります。ご自身でのDIYには限界がありますので、リフォームのプロに任せることをお勧めします。

ポラスでは外壁のリフォームも数多く手がけています。お客様の予算やご要望に合わせて、適切な補修案をご提案いたしますので、ぜひ一度、ご相談ください。


【著者プロフィール】
渡辺圭彦 / 住宅ジャーナリスト
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、2004年よりフリーに。全国の住宅、工務店、建築家を取材して回るエディター&ライターとして活動中。著書に「住まいの進路相談室」(扶桑社)など。


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