マンションフルリフォームの費用相場はどのくらい?施工事例や業者の選び方も紹介

マンションフルリフォームの費用相場はどのくらい?施工事例や業者の選び方も紹介

リフォームの基礎知識

目次

今の住まいをもっと快適にするために「マンションのフルリフォーム」を検討する方は多いでしょう。検討を始める段階で気になるのは、やはり費用面ではないでしょうか。 マンションのフルリフォームにかかる費用相場は、おおよそ700万~1,200万円程度が目安です。ただ、同じ予算でも何を優先するかによって実現できる内容は異なり、水回り中心の変更、将来を見据えた間取り変更、バリアフリー化などさまざまなパターンがあります。 この記事では、フルリフォームの費用相場や具体的な施工事例、費用を抑えるための工夫、リフォーム業者の選び方まで解説します。

マンションの「フルリフォーム」とは?

トイレの変更など家の一部のみを改修する部分リフォームに対して、内装や設備などを一新するリフォームをフルリフォームといいます。 ただし、フルリフォームと一口にいっても、その種類・範囲はさまざまです。フルリフォームの費用相場を確認する前に、まずは「フルリフォームとはどこまでの範囲を指すか」について見ていきましょう。

フルリフォームの種類

「フルリフォーム」という用語には厳密な定義はありません。そのため、どこまで手を入れたら「フル」と呼ぶかは、リフォーム業者によって定義が異なるのが実情です。例えば、以下のようなものが「フルリフォーム」の種類として挙げられます。 ● スケルトンリフォーム ● 表層フルリフォーム ● 内装フルリフォーム ● 外壁フルリフォーム ● 内装・外壁フルリフォーム ● 内装・窓サッシ交換フルリフォーム 「スケルトンリフォーム」は、壁や床・天井などをすべて解体し、構造体だけの状態にしてから再構築する大規模な改修を指します。間取り変更や配管・配線の刷新まで可能なため、リフォームの自由度が高い点が特徴です。 一方、「表層フルリフォーム」や「内装フルリフォーム」は、おもにクロスやフローリングの張り替え、水回りの設備交換など、内装のみを新しくするタイプです。これ以外に、外壁の塗装や補修を全面的に行なう「外壁フルリフォーム」や、内装に加えて窓サッシも含めて交換する「内装・窓サッシ交換フルリフォーム」などもあります。 そのため、見積もりや相談の際には、どの範囲までリフォームするか具体的に確認し、自分たちの目的に合ったプランかどうかを見極めることが大切です。

中古マンションのフルリフォームでできること

中古マンションのフルリフォームでは、設備や内装を一新できるだけでなく、ライフスタイルに合わせて住まいを大きく変えることもできます。例えば、使いづらい部屋の壁を取り払って開放的なリビングにするなど、大きな間取り変更も可能です。ただし、建物の支えになっている柱や梁を動かす変更はできません。 また、マンションでは、構造上の問題や管理規約によりリフォームに制限がかかることもあるため、事前に確認することが大切です。さらに、個人でリフォームできるのは専有部分だけであり、共有部分(玄関ドア、バルコニー、窓、窓枠など)はリフォームできません。

「フルリフォーム」と「リノベーション」の違い

「フルリフォーム」と「リノベーション」は、どちらも住宅の改修を指す言葉ですが、工事内容によって以下のように使い分けられることがあります。 ● リフォーム:老朽化した部分を修繕・交換して元の状態に近づける“原状回復”を目的とする工事 ● リノベーション:既存の住まいに新たな価値や機能を加える“付加価値の創出”を目的とする工事 例えば、古くなったキッチンやお風呂を新しくするような改修は「リフォーム」、間取りの大幅変更やデザイン性の高い内装への刷新などは「リノベーション」、といった使い分けが一般的です。 さらに、「フルリフォーム」のなかでも、壁や天井、床などをすべて解体して構造体だけにする「スケルトンリフォーム」は、「フルリノベーション」と呼ばれることもあります。 とはいえ、これらの言葉はリフォーム業者によっても使い方が異なり、明確な定義はありません。そのため、検討する際は「リフォームかリノベーションか」という言葉にこだわるよりも、「どのような改修をどの範囲で行ないたいか」という具体的な内容を業者としっかり共有することが重要です。

マンションのフルリフォームを検討すべきタイミング

マンションのフルリフォームをいつ行なえばよいのかで迷う方もいるかもしれません。まずは、長年住んだマンションを丸ごとメンテナンスしたいと感じるタイミングでの検討がおすすめです。一般的には、内装や設備の劣化が顕著になる築20年以上が一つの目安になります。 さらに、家族構成やライフスタイルの変化も重要なタイミングです。例えば、子どもが独立して部屋が余るようになった場合や、在宅ワークの増加にともないワークスペースが必要になった場合など、「住まいに求める機能」が変わったときは、間取りや使い勝手を見直す良い機会です。設備や内装を更新するだけでなく、暮らしやすさそのものを再設計できるのがフルリフォームの魅力でもあります。

マンションをフルリフォームするメリット

マンションをフルリフォームすることで、住まいの快適さや利便性は大きく向上します。ここでは、具体的なメリットをわかりやすくご紹介します。

間取りを変えられる

フルリフォームでは、間取りを自由に変更できる点が大きなメリットです。例えば、独立していたキッチンをリビングと一体化させて開放的なLDKにしたり、和室を洋室に変更して収納スペースを確保したりと、家族のライフスタイルに合った住まいに作り替えられます。 また、子育て期には子どもの様子を見守りやすいよう視界の抜けた空間にする、老後には段差をなくしたバリアフリー設計にするなど、人生のステージに応じて暮らしやすさを向上させることも可能です。構造上取り外せない壁や配管の制約はあるものの、スケルトンリフォームであれば、かなり自由度の高い設計が実現できるでしょう。

好きなデザイン・内装・設備に変えられる

フルリフォームは、内装材や建具、設備をすべて自分で選べるため、部屋の雰囲気をがらりと変えられる点もメリットです。例えば、無垢材のフローリングを採り入れてぬくもりのある空間にしたり、洗面所をホテルライクな見た目にしたりと、部屋の魅力を高めるさまざまな工夫が考えられます。 中古マンションを購入し、フルリフォームによって好みの部屋作りをするのも理想の住まいを手に入れる方法の一つです。中古の場合、築年数によっては設備が古く、デザインや機能面で不満を感じることもありますが、フルリフォームであれば注文住宅を作るような感覚で作り直せます。

マンションをフルリフォームするデメリット

フルリフォームには多くの魅力がありますが、注意すべき点も存在します。ここでは、実際にリフォームを進める前に知っておきたいデメリットをご紹介します。

物件の状態によって見積もりよりも費用がかさむ可能性がある

フルリフォームは既存の構造や設備を一度解体するため、工事を進めていくなかで予想外の劣化や老朽化が見つかることも少なくありません。例えば、壁の内部にある配管が想定以上に傷んでいると、当初の計画では対応できず、追加工事や資材が必要になるケースがあります。 こういった場合、初回見積もりよりも費用が膨らむため、予算オーバーに悩まされることもあるかもしれません。フルリフォームを検討する際は、こうしたリスクを見越して、追加費用が発生した場合の対応について早い段階でリフォーム業者と確認しておくことをおすすめします。

工事期間中は自宅に住めない

フルリフォームは家全体に手を加える大がかりな工事のため、施工中は自宅に住めない場合がほとんどです。特にスケルトンリフォームのように一度住居の内装をすべて解体する場合、安全な生活空間の確保が難しいため、仮住まいが必須となります。 賃貸物件を一時的に借りる、実家に身を寄せる、ホテル住まいをするなどの準備が必要で、その分のコストや手間を考慮しなければなりません。目安としては、賃貸物件やホテル住まいなどの場合、2ヵ月間で20万~30万円ほどの費用を見込む必要があります。 また、荷物の一時保管や引越し作業も発生するため、この分の費用はもちろん、スケジュールや体力的な負担についても見通しを立てておくことが大切です。

マンションのフルリフォームの費用相場と内訳

マンションのフルリフォームは、内容や規模によって費用に大きな幅がありますが、一般的には300万~850万ほどの費用で収まり、中心価格帯は500万~600万が相場とされています。ただし、工事の規模が大きいスケルトンリフォームの場合は500万円ほどからで、広さや工事内容によっては1,000万~2,000万円ほどかかることもあります。 なお、フルリフォームの総額には、工事にかかる作業費だけでなく、材料費や管理費などのさまざまな費用が含まれます。見積書に含まれるおもな費用項目は以下のとおりです。 ● 共通費用・準備費用    ▶  工事管理費、養生費など    ▶  既存の設備や内装の解体費    ▶  産業廃棄物の処分費用 ● 内装・大工工事関連    ▶  大工による作業費    ▶  木材などの材料費    ▶  造り付け家具やロフトなどの特注・造作工事費用 ● 仕上げ・装飾工事関連    ▶  壁紙(クロス)やタイル、左官工事などの職人作業費    ▶  壁紙・タイル・塗材などの仕上げ材料費 ● 水回り・設備関連    ▶  キッチン・浴室・トイレ・洗面台などの設備本体価格    ▶  設備設置のための作業費    ▶  給水・排水管の工事費・配管材料費    ▶  ガス工事費 ● 電気工事関連    ▶  照明・コンセント・スイッチなどの電気工事作業費    ▶  電線や配線、照明器具などの材料費 これらの費用が複雑に組み合わさって「フルリフォームの総額」が算出されます。見積もりを依頼する際には、どこまでの範囲が含まれているのか、各項目の費用が明細として提示されているかをよく確認しましょう。 以下では、実際の費用目安についてケース別にご紹介します。ただし、費用は使用する素材や設備のグレードによっても変動するため、あくまでも目安として参考にしてください。

内訳①内装のフルリフォーム費用目安

内装のフルリフォームには、フローリングの張り替えやクロス(壁紙)の張り替え、建具(ドアや収納扉など)の変更が含まれます。 目安としてはクロス1㎡当たり1,000~1,900円程度、フローリングの張り替えは1畳当たり3万~6万円ほどとなります。一般的な3LDKのマンションに換算すると、クロスは資材のランクによって40万~65万円ほど、フローリングの張り替えは工法によって75万~150万円ほどです。したがって、壁と床の全面張り替えの場合は、合計で115万~215万円程度を見込むとよいでしょう。 選ぶ素材によって大きく価格が変動するため、無垢材やデザイン性の高いクロスを選ぶと費用は高めになります。一方で、シンプルな素材で統一すればコストを抑えることも可能です。

内訳②設備のフルリフォーム費用目安

キッチン・浴室・洗面台・トイレなどの水回り設備の交換は、フルリフォームのなかでも大きな割合を占めます。各設備の相場は以下のとおりです。 ● キッチン:70万~150万円程度 ● 浴室:80万~200万円程度 ● トイレ:10万~30万円程度 ● 洗面台:15万~40万円程度 シンプルなモデルを選べば費用は抑えられますが、デザイン性の高い設備やタンクレストイレなどの最新設備を導入する場合は、費用が跳ね上がる傾向にあります。

内訳③間取り変更のフルリフォーム費用目安

間取り変更には、壁の撤去や新設、場合によっては配管・電気系統の移動などがともなうため、構造や設備の状態によって費用が大きく異なります。 例えば、リビング拡張などで壁を撤去して部屋数を減らす工事は15万~50万円程度、壁を増やして1部屋を2部屋に分けるような工事は15万~30万円程度が目安です。ただし、部屋の増設とともにドアや内窓、収納も増やすケースや、壁を減らすことで耐震補強が必要になるケースなどでは追加の費用がかかるため注意しましょう。 マンション特有の構造制限(コンクリートの壁や共用配管など)もあるため、間取り変更を希望する際は、早めにリフォーム業者に相談しながら検討するのがおすすめです。

【予算別】3LDKマンションのフルリフォーム内容の例

マンションのフルリフォームを検討するにあたり、限られた予算内で何がどこまでできるのかは気になるところでしょう。ここでは、300万円以内、500万円以内、500万~600万円以上という3つの予算帯に分けて、実際に可能なリフォーム内容の一例をご紹介します。ご自身の希望と予算のバランスを見ながら、計画の参考にしてみてください。

予算300万円以内でできるリフォーム内容

300万円以内の予算では、内装を中心に、表層的なリフォームが行なえます。例えば以下のような内容が現実的です。 ● 壁紙やフローリングの全面張り替え ● トイレ・洗面台など水回りの交換(低価格帯) また、特定の場所に特化した簡単な間取り変更+表層フルリフォームなどであれば、部屋の広さによってはこの価格帯でも実現できます。 大がかりな間取り変更や水回りの移動は難しいものの、部屋全体の雰囲気を新築のように刷新することは可能な予算です。経年劣化が気になってきた中古マンションを清潔感のある空間に整えたい方は、この価格帯から検討するとよいでしょう。

予算500万円以内でできるリフォーム内容

予算が500万円程度あれば、内装の一新+水回り設備の交換をはじめとした、バランスの取れたフルリフォームが可能です。想定される内容は以下のとおりです。 ● 壁・床の全面張り替え ● 水回り設備の交換(標準グレード) ● 簡単な間仕切り変更 ● 和室から洋室への変更 この価格帯になると、住みやすさを重視しつつ、設備の使い勝手や空間設計にもこだわったリフォームを実現できます。間取りの変更も可能ですが、コンセントの電気工事などをともなう場合は費用が高くなり、予算に収まらない可能性があります。

予算500~600万円以上でできるリフォーム内容

500万円を超えてくると、ある程度自由度の高いリフォームを検討できるようになります。例として、600万円程度の予算であれば、以下のようなリフォーム内容が考えられます。 ● 壁・床の全面張り替え ● 一部の水回り設備をこだわりの仕様に交換 ● リビングの拡張(間取り変更) この価格帯以上になると「中古物件を買って好みに合わせてリノベーション」という考え方とも相性が良く、将来を見据えた設計を実現しやすくなります。700万円以上予算が取れれば、ファミリータイプの部屋全体を新築同様の見た目に改修することも可能でしょう。 スケルトンリフォームを希望する場合は1,200万円程度以上の予算を見込んでおくと安心ですが、部屋の広さによっては1,000万円以内でも検討できます。

マンションのフルリフォーム事例

予算内でどこまでリフォームできるのかは、実際の事例を見るのが一番わかりやすいかもしれません。そこで、実際にマンションをフルリフォームした事例をいくつかご紹介します。

【488万円】水回り中心のリフォーム

新築から21年が経過したマンションで、バスルームの破損をきっかけにフルリフォームを決意。キッチン・洗面所・トイレといった水回りの設備を一新し、全体的に統一感のある明るい空間へと生まれ変わりました。限られたスペースを有効に活かした設計により、使い勝手も大きく向上しています。 キッチンは、シンク上の吊戸棚を取り払って、開放的なレイアウトに変更。さらにコンロ裏には透明のパーティションを設けることで、リビングとの一体感が生まれ、視界が抜けて空間全体が広く感じられるようになりました。 また、水回りだけでなく、古くなった和室の畳や建具も新調。モダンな雰囲気を採り入れることで、住まい全体が明るく清潔感のある印象に仕上がっています。500万円以内の予算で、暮らしの質を大きく高めた好例です。 HOUSE DATA リフォーム面積:81.2㎡ 建物:マンション 工期:31日 築年数:21年 価格:488万円

【542万円】老後を見据えた間取り変更リフォーム

約20年前に購入した単身者向けの中古マンションを、将来の暮らしを見据えて大規模にリフォームした事例です。壁向きだったキッチンは、リビング側を向くレイアウトに変更し、空間全体に開放感が生まれました。間取りを見直すことで部屋の使い勝手が大きく向上し、広々とした印象になっています。 また、不満のあった水回りの収納スペースも見直し、すっきりと整った生活空間を実現。住み続けるなかで不便に感じていたエアコンの位置など細かな点もこの機会に改善し、快適さが大幅にアップしました。 HOUSE DATA リフォーム面積:45.189㎡ 建物:マンション 工期:59日 築年数:26年 価格:542万円

【669万円】部屋割りを大きく変更する大規模リフォーム

部屋の間仕切りを取り払うことで、狭く感じられていた空間を広々とした明るいLDKに一新。不要な部屋数を減らすことで、長い時間を過ごすリビングの開放感と快適性が大きく向上しました。 さらに、スケルトンリフォームによって水回りや玄関にもゆとりを持たせ、使いやすく機能的なレイアウトに。築年数を感じさせない、現代のライフスタイルに合った住まいへと生まれ変わっています。 HOUSE DATA リフォーム面積:50.09㎡ 建物:マンション 工期:63日 築年数:32年 価格:669万円

マンションをフルリフォームする際の注意点

フルリフォームは暮らしを一新できる大きなチャンスですが、マンション特有のルールや制限もあるため、注意が必要です。ここでは、実際にリフォームを進める際にトラブルを防ぐための重要なポイントを紹介します。

管理組合・管理会社への連絡・申請が必要

マンションでは、共用部分や構造体にかかわる工事を行なう場合、管理組合や管理会社への事前申請が必要です。例えば、玄関ドアや窓サッシは共用部分に該当し、勝手に交換することはできません。こうした許可されていない工事が行なわれないか、共用部分に影響しないかを確認するためにも、申請書を提出して理事会の承認を得る手続きなどが定められています。 さらに、工事の実施時間や騒音の制限なども、マンション固有のルールが設けられていることがあります。まずは管理規約を確認し、必要な手続きをリフォーム会社と相談しながら進めることが大切です。

リフォーム工事開始前にご近所に挨拶に行く

マンションでフルリフォームを行なう際は、工事による騒音や作業員の出入りなどで近隣住民に少なからず迷惑をかけてしまう可能性があります。そのため、必要に応じて工事開始前に周囲の住戸へ挨拶をしておくことも検討してみてください。 挨拶をする場合は、両隣・上下階の住戸に声をかけるのが一般的です。その際、工事の開始時期、期間、作業時間帯、リフォームの内容などを簡潔にまとめた書面を添えると、相手も状況を理解しやすいでしょう。 また、手土産として菓子折やタオルなどのちょっとした品物を持参すると、さらに丁寧な印象になります。リフォーム会社が同行してくれることもありますが、施主本人が直接足を運ぶことで、より誠意のある対応として受け取られやすくなるでしょう。

水回りの移動や間取り変更は生活音にも配慮

キッチンや浴室、トイレなどの水回りを移動したい場合、配管の都合や下階への防音対策など、構造上の制約が発生することがあります。 水回りを寝室の上などに配置すると、生活音が下階に響きやすくなる恐れがあります。間取り変更を行なう際は、防音や階下への配慮も含めて検討しましょう。

物件の環境によって費用が前後する可能性も

同じリフォーム内容でも、築年数やマンションの構造、立地条件などによって工事のしやすさが変わり、結果的に費用が変動することがあります。例えば以下のようなケースは、追加費用が発生しやすい傾向にあります。 ● 配線・配管ルートに制約がある ● エレベーターのない高層階で搬入が困難 ● 作業スペースが狭く、人手が多く必要になる さらに、地域によって人件費や諸経費の相場にも差があるため、同じ工事内容でもエリアによって見積額は異なります。例えば、地方より都市部では職人の人件費が高めに設定されている傾向にあるほか、同じ首都圏のなかでもエリアによって相場が異なる可能性があります。

工事期間中の「仮住まい」を検討する

マンションのフルリフォームでは、工事の内容によっては在宅のままリフォームを進めることも可能です。例えば、一部の内装リフォームや設備の交換などは、部屋ごとに工事を分けることで住みながら進められる場合もあります。 しかし、スケルトンリフォームのように内装をすべて解体する工事や、キッチン・浴室・トイレなど水回りの大規模な改修をともなうリフォームでは、安全性や生活機能の観点から、仮住まいが必要になることが多いでしょう。 仮住まいを検討する際は、以下の点も考慮する必要があります。 ● 費用の負担:仮住まいの賃料に加え、引越し費用も発生する ● 短期契約可能な物件の確保:マンスリーマンションやウィークリーマンションなど、短期契約できる住まいを早めに探しておく必要がある ● 家財の一時保管:仮住まい先が狭い場合、家財の一部はトランクルームなどに預ける必要がある ● ペットの扱い:ペット可物件は限られるため注意が必要 ● 工期の延長リスク:工事が予定より延びた場合、仮住まいの契約を延長するか、別の住まいに再度移る必要が出てくる これらを踏まえ、仮住まいにかかる費用や手間もリフォームの総予算やスケジュールに組み込んでおくことが大切です。

マンションのフルリフォーム費用を抑えるコツ

マンションのフルリフォームは、工夫次第で費用を抑えることが可能です。ここでは、予算内で理想の住まいを実現するための具体的なコツをご紹介します。

設備のメーカーは柔軟に検討する

フルリフォームでは、キッチンやトイレ、ユニットバス、洗面化粧台などの住宅設備を新しくすることが一般的ですが、どのメーカーの設備を選ぶかによって費用は大きく変わります。一見すると同じような機能やデザインに見えても、メーカーによって数万円以上の価格差が生じることもあります。 ここで注目したいのが、施工会社ごとに取り扱っている設備メーカーや、その仕入れ価格に違いがある点です。リフォーム会社は、それぞれ付き合いの深い設備メーカーや提携先があり、その分だけ割引率が高く、コストを抑えられる傾向があります。 そのため、「絶対にこのメーカーがいい」と決めつけず、予算とのバランスを見て柔軟に検討することが費用を抑えるコツです。リフォーム会社に対しては、こだわりの有無を伝えたうえで、コストを抑えられるおすすめのメーカーがないか相談すると、現実的な提案を受けやすくなります。

グレードアップやオプションは優先度を考える

リフォームでは、カタログやショールームを見ていると、つい「これも付けたい」「どうせなら良いものにしたい」と、グレードアップやオプションを追加したくなってしまうものです。しかし、すべてをハイグレード仕様にすると、想定以上に費用がかさんでしまう恐れがあります。 そこで重要なのが、設備や内装のグレードを生活の優先度に応じて見極めることです。例えば、「料理が趣味なのでキッチンだけはこだわりたい」「お風呂は最低限の機能でOK」など、どこにお金をかけ、どこを抑えるかを事前に明確にしておくと、メリハリのあるリフォームが実現できます。 リフォームによる後悔を防ぐためには、「自分たちの暮らしに本当に必要か」という視点で取捨選択することが、満足度を保ちつつ費用を抑えるカギになります。

リフォームに関する減税制度を活用する

マンションのリフォームでは、一定の条件を満たすと税制上の優遇が受けられます。例えば、リフォーム費用についてローンを組む場合の「住宅ローン減税」や、省エネリフォーム、バリアフリー化、耐震リフォームなどを行なう場合に適用される「リフォーム促進減税」があります。これらは、リフォーム費用の一部が所得税から控除される制度です。 また、省エネリフォームなどの一定の条件に該当するリフォームを行なった場合に市区町村に申請することで適用される固定資産税の減税制度もあります。 適用条件や必要な手続きを理解する必要があるため、リフォーム会社や税理士に早めに相談し、適用の可否や必要書類を確認しておくとよいでしょう。また、減税制度は年度によって変更されることもあるため、最新情報のチェックも大切です。

リフォームに関する補助金や助成金を活用する

自治体や国が実施する補助金・助成金制度も、リフォーム費用を抑えるために見逃せないポイントです。省エネ設備の導入やバリアフリー化といった工事に対しては、国の補助金が利用できる場合があるほか、自治体が独自に補助金を用意しているケースもあります。 一例としては、2025年度に実施された「子育てグリーン住宅支援事業」が挙げられます。この制度では、省エネ性の高いリフォームを行なう世帯に対して最大で60万円(工事内容によって最大40万円)の補助金が適用され、リフォーム費用を抑えたい家庭にとって大きな支援となっていました。 ただし、各種補助金の申請には期限があるほか、条件や予算上限に達し次第終了するものもあるため事前に確認が必要です。そのため、補助金の利用を検討する場合は、リフォーム業者に事前に相談し、サポートを受けながら進めると安心でしょう。

マンションのフルリフォーム業者を選ぶ際のポイント

マンションのフルリフォームを成功させるには、自分に合ったリフォーム業者選びが欠かせません。ここでは、安心して依頼できる業者を見極めるためのポイントをご紹介します。

自社施工のリフォーム業者か

自社施工のリフォーム業者とは、プランの提案から実際の工事までを自社で一貫して対応している業者を指します。 このタイプの業者のメリットは、まず全工程を通して担当者と意思疎通しやすい点です。設計や見積もり段階での要望が現場に正確に伝わりやすく、「話が通じない」「想定と違う工事になった」といったトラブルが起こりにくくなります。 また、下請け任せになるリスクを心配する必要がなく、最後まで責任を持って対応してくれる安心感も大きな魅力です。工事中に発生する細かい変更や追加対応にも柔軟に対応しやすく、対応のスピードや質も安定しやすい傾向があります。 さらに、契約と施工が同じ会社のため、紹介料や仲介手数料などの余計なコストが発生しにくい点もメリットです。

要望に合わせたプラン・施工方法を提案してもらえるか

フルリフォームといっても、重視するポイントは人それぞれです。例えば、「デザイン性を重視したい」「家事動線や収納の機能性を優先したい」「とにかく予算内に収めたい」など、さまざまなパターンがあります。 そのため、業者を選ぶ際には、業者側の考えを一方的に押し付けるのではなく、施主の希望や優先順位をしっかり聞いたうえで最適なプランを提示してくれるかどうかをチェックしましょう。打ち合わせ段階で「どのような暮らし方をしたいか」「絶対に譲れないポイントはどこか」などを丁寧にヒアリングしてくれる業者は信頼度が高いといえます。 また、予算に応じた柔軟な提案ができるかも大事なポイントです。「コストを抑えながらデザイン性を確保する方法」や「高機能な設備を一部にとどめてバランスを取る方法」など、予算に限りがある場合でも、無理のない範囲で満足度を高める工夫を提案してくれる業者を選びましょう。

実績豊富なリフォーム業者か

リフォーム業者と一口にいっても、得意分野や対応できる施工内容はそれぞれ異なります。キッチンや浴室などの「部分的なリフォーム」をおもに行なっている業者と、部屋全体に対する「フルリフォーム」に慣れている業者とでは、提案力や持っているノウハウに違いがあります。 特にマンションのフルリフォームは、共有部分との境界、管理規約、水回りの制限など、戸建てとは異なる特有の制約があるため、対応に慣れた業者でなければ適切な提案や施工が難しいこともあります。そのため、マンションのフルリフォームに関して、実際にどのような物件で、どのような施工内容だったかといった具体的な実績を確認しておくと安心です。 施工事例や写真、ビフォーアフターの紹介などが公開されていれば、それを参考にして自分たちの希望に応えてくれそうかを判断しましょう。また、似たような広さ・間取り・築年数のマンションを扱った実績がある業者であれば、工事の段取りや費用感も把握しやすく、打ち合わせもスムーズに進みます。

地域密着のリフォーム業者か

地域密着の業者は、施工エリアを限定している分、急な相談やトラブルにもスピーディーに対応しやすい強みがあります。相談から施工までのスピード感はもちろん、「工事中に気になる点が出てきた」など柔軟な対応が求められる場面でも、すぐに現地に来られるなど小回りの利く対応が期待できます。 また、地域の気候やそれに適した建物の特性、管理組合のルールや近隣環境など、地元の事情に精通している点も大きなメリットです。例えば、「結露が出やすいエリアなら断熱材の追加」など、地域の特有の課題に合わせた最適な施工方法を提案してもらえる可能性が高くなります。 さらに、地域密着の業者は顔の見える距離感で信頼関係を築きやすく、アフターフォローや点検の際にも相談しやすい安心感があります。長く住む家だからこそ、完成後も気軽に頼れる関係性を築けるのは大きな安心材料です。

設計・デザインに強いリフォーム業者か

理想の暮らしを実現するには、好みに合った内装デザインを形にするセンスだけでなく、空間を有効に活用するための間取りや生活動線、収納、光の採り入れ方なども踏まえた総合的な提案力が求められます。特にマンションは構造的に制限が多く、「壁を抜けない」「配管を動かせない」といった課題が付きものですが、それを踏まえても最大限理想に近づける工夫ができるかは、業者の実力に左右されます。 また、間取り変更をともなうようなフルリフォームでは、構造への理解や施工との整合性も必要になるため、設計と施工がしっかり連携していることも大切です。設計段階では理想的でも、実際の工事では難航してしまう可能性があるため、設計と現場の間で密に連携できる体制があると安心です。

マンションのフルリフォームまとめ

マンションのフルリフォームは、単なる住宅の改修工事ではなく、理想のライフスタイルを実現するための手段です。そのため、「どのような住まいを実現したいか」のプランを最初にしっかり描いたうえで、そこから逆算して計画を立てることが重要です。 同じフルリフォームでも、内容や優先順位によって費用は大きく異なります。無理のない予算内で理想に近づけるためには、補助金や減税制度の活用、設備や素材の選定、信頼できるリフォーム業者の選び方など、さまざまな工夫が求められます。 なかでも業者選びは、費用面だけでなく、提案力・施工品質・アフターサポートにまでかかわる大事なポイントです。 ポラスの「マンションフルリフォーム」は、グループ全体で培ってきた豊富な実績とノウハウをもとに、安心の定価制でわかりやすいリフォームプランを提供しています。お客様一人ひとりのライフスタイルやご要望に寄り添いながら、設計力を活かした最適なプランを提案できるのが強みです。また、工事中はもちろん、工事後のアフターフォローまで自社で一貫して対応するため、安心してお任せいただけます。マンションのリフォームを検討されている方は、ぜひ一度サービス内容をご覧ください。

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