中古物件 耐震性は大丈夫?

中古物件 耐震性は大丈夫?

リフォームの基礎知識

目次

日本において、今や自然災害は生活の一部となっています。 災害に対する備えが必要なのは当然のこととして、果たして震度6・震度7という大地震が起きた時、この家はきちんと家族を守ってくれるのだろうか? そんな不安を感じている人も多いのではないでしょうか。 このような時代ですから、これから戸建て住宅の購入を検討される方は、建物の耐震性までしっかりと見極めた上で住まいを選択する必要があります。 そんな住宅の耐震性の見極め方について、今から説明していきたいと思います。

旧耐震と新耐震、それぞれの基準について

それでは、各耐震基準の内容を具体的に見ていきましょう。 まず、1981年6月1日より前の建築物に適用されている『旧耐震基準』については「震度5程度の中規模地震でほとんど損傷しない」と、されていました。 ところが、実際には、震度6強から震度7が計測された熊本地震において、旧耐震基準の木造建築物の倒壊率は28.2%(214棟)にも上っています。 震度5以上の地震が頻発している昨今、建物の老朽化を考えるといかに多くの住宅が危険な状態に置かれているかがわかりますね。 次に、『新耐震基準』。 「震度6強~7に達する程度の大規模の地震で倒壊・崩壊しない」ことが目標とされる規定となりました。 構造部材を強固に固定する金具(金物)の使用が義務付けられたのと耐力壁の量を大きく増やしたことが、この改正のポイント。 『旧耐震基準』より前に建築された住宅には金具が地震に耐えるために必要な壁や筋交いの量が少ないといいますから、不安ですよね。 2000年は品確法(住宅品質確保促進法)が制定された年でもあります。それに伴い『2000年基準』では以下の変更点が加わりました。 まず、 ・地盤の耐力に応じた基礎の設計 これにより、地盤調査が事実上義務化されました。 そして、 ・柱、梁、筋交いの接合部に使用する金具の指定 ・耐力壁をバランス良く配置すること このように接合部分の仕様等が明確化されたことによって、熊本地震では『2000年基準』の適用を受けた多くの木造住宅が倒壊・崩壊を免れました。

具体的には何を?耐震リフォームの方法とは?

耐震リフォームでは、主に住宅の土台である基礎の補強、腐朽箇所の修繕、壁の補強、屋根の軽量化などの施工を行います。 DIYでの改修はどこまで可能なのか 屋内の部分的な耐震補強対策については、DIYで簡単に行うことが出来ます。 特に手軽で有効な対策は、ホームセンターで一般的に売られている耐震補強棒を使用して家具を天井や床に固定することです。 耐震補強棒でテーブルやタンスなどを固定しておけば、揺れの強い地震に襲われたときでも、身を隠す場所を確保した上で、重い家具の転倒を防ぐことができるので、有事の際の安全性をぐっと上げることができます。 しかし、先に述べたような土台や壁の補強などの根幹的な耐震リフォームを行うには専門的な知識や技術が必要になります。 従って、住宅の耐震面に不安があり、本格的なリフォームが必要な場合はプロに依頼することをおすすめします。

耐震リフォームって何をするの?

耐震補強といっても、どんな内容の工事で既築の住まいを強化するのでしょうか? 住宅というのは建てられてからの年数や地盤、間取りまでそれぞれ違っていて、同じものはありません。 必ずここを補強するべき、これをすれば安心というものはあげられませんが、代表的なものを4つご紹介します。 まず1つ目は、基礎の補強。 建物を支える基礎がしっかりしていなければ、地震に耐えることはできません。基礎がコンクリートのみで作られている場合は、鉄筋コンクリートと一体化させて強化します。 また、ひびが入っている箇所があれば、改修を行います。 2つ目に、腐朽箇所の修繕です。 建物やその土台が腐朽やシロアリによる被害を受けている場合は、土台を取り替えたり柱の修繕をしたりします。 さらに、新しく使用する木材には、必ずシロアリ防止処理を行います。 3つ目に、壁の補強です。 建物の壁が横から加わる力に弱い場合、筋かいや構造用合板を後から取り付けて補強します。 こうすることでただの壁を「耐力壁」という強い壁に変えることができます。 4つ目に、屋根の軽量化です。 屋根が重いと、地震の際に倒壊しやすくなります。たとえば瓦屋根を採用している場合、それを軽量なガルバリウム材などに取り替えるだけでも耐震性は向上します。 近年、東日本大震災や熊本地震など、数年おきに大きな地震が発生しています。 また、首都直下型地震や南海トラフなどの巨大地震が起きる可能性についても議論が続いている状況です。 過去の大地震、大震災の被害状況を見てみると、津波および火災による被害を除くと揺れによる被害が中心となっています。 ですが、過去の大地震でも倒壊したのは旧耐震基準で建築され、耐震リフォームが行われていない建物が大半だと言われているのです。 特に熊本地震では、旧耐震基準で建てられた住居の約30%が倒壊したにも関わらず、新耐震基準で建てられた住居は約7%の倒壊で抑えられています。 耐震リフォームを実施することで、旧耐震基準のもとで建築された建物でも現行の耐震基準に見合った耐震性を得ることができるため、より安全な暮らしを確保することができるでしょう。

早い段階で耐震リフォームを行った方が良い理由はもうひとつあります。 それは、補助金制度の問題です。 現在、旧耐震基準で建てられた木造住宅については自治体からリフォーム補助金が受けられますが、この制度がいつまで続くかはわかっていません。 可能性は低いのですが、ある程度耐震リフォームが行き渡ったと判断されれば将来的には制度そのものがなくなる可能性もあります。 平成30年度についてはまだ耐震リフォーム補助金制度は続いていますので、補助金が受けられるうちに耐震診断および耐震補強工事を行っておきましょう。

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